内容:ずっとずっと、夢にまで見たことだった。美雨のウエディングドレス。ふたりだけの、小さな小さな挙式。そのあとの記念の調教。某SMホテル。いつものように、首輪、土下座、奴隷のあいさつ。だけどいつもとなにかが違う。鞭、ローター、電マ。美雨のあえぎがどこか違う。責め、焦らし、昂ぶり。体の反応が、なんとなく違う。あまえているのだろう。完全に委ねることができたのだろう。女房だ。俺の、たったひとりのカミさんだ。奴隷妻だ。まだいっしょには暮らせないけれど、毎日会えないけれど、美雨は家族だ。俺の、たったひとりの家族だ。お祝いのフレンチレストラン。お互いの薬指の指輪を、ちらと見る。美雨が涙をこらえていた。それは俺もだった。都会の月が、窓からそっと見ていた。美雨は私の所有・管理・飼育しているリアルなペットです。私たちはほんとうの主従です。