内容:私、良く痴漢に会うの。最初はやっぱり嫌だった。友達に相談しても、「あんたに隙があるから!」ってしか言われないし…。最近はもうすっかり慣れちゃって、慣れるどころかちょっと感じてきてたりもして。毎日毎朝同じ時間の同じ車両に乗る。二つ目の駅を過ぎた頃。(…来た)最近ずっとこの人に痴漢されてる。凄く上手で、声をかみ殺すのが苦しいくらい。いつもイきそうなときに降りる駅に到着するから、一日中その人のことばかり考えてる。今日はいつもと少し違った。「今日の夜8時、この駅で待ってる…」耳元に囁かれる声。初めて聞いたその人の声。ぞくって身震いして、頷いた。